一昨年近所のホームセンターで売れ残ったオオクワガタのつがいに

何故か心惹かれ購入しました

我々の世代ではクワガタ(ここらではゲンジと呼びます)は山に行くとたくさんいて

木を蹴り揺らして落ちたところを捕獲するのがオーソドックスな捕り方でした

早朝あるいは夕方に山へ行くことが日課のようになっていた時期もありました

 

友達数人で山へ行き 蹴り役と落ちてた場所を確認する者とに分かれて

ゲンジ捕りをします、多い時には10匹近いゲンジがドカドカっと落ちてきます

みんな大騒ぎで草をかき分けゲンジを探します

半世紀ほど前の懐かしい思い出です(笑)

そんなゲンジ全盛期を経験している私たち世代でもオオクワガタに遭遇するのは

本当に稀で いやほとんど遭遇した者がいないと言ったほうが正解かもしれません

それくらい希少な個体種なのです

それが昨今の技術で養殖が出来るようになり

我々の目に届くようになったんですね

普通のクワガタは冬を越さないのですがオオクワガタは冬を越すことができます

購入したオオクワガタ夫婦も冬を越し冬眠から目覚め元気な姿を見せてくれていました

二人は仲良しで飼育の為の木をめくるといつも寄り添っていました

そんな二人に私はおお君とおおチャンと名付けました

繁殖をするためにおおチャンを別の飼育箱に1ヶ月ほど移したとき

飼育箱の中をいつもと違う様子で歩き回るおお君がいました

まるでいなくなったおおチャンを探しているかのようでした

1ヶ月がたちおおチャンを元の飼育箱に戻した時

さぞかし喜ぶことだろうと様子を見ていましたが

別居中の夫婦のように離れたところに居を構えるようになったのです

1ヶ月離した事で冷めてしまったのか中々もとには戻りません

数日が経ったある日の事そっと木をめくってみると二人が抱き合いながら寝ていたのです

急に寝込みを襲われて恥ずかしそうに手足をばたつかせる2人の姿がほほえましかったです

夏が過ぎても元気でいる二人を見て今年の冬も越せるものと確信していた私ですが

おお君の様子がおかしいのです 徘徊老人のようにあてもなく飼育箱の中を歩き回り

昆虫ゼリーをまき散らし 日中であるのに姿をかくさない

先週飼育箱の隅っこで死んでいるのを見つけました

 

そしてついさっきおおチャンが木の下で動かなくなっていました

昨日は元気でいたのに・・・

明日埋めてやろうと箱の隅っこに置いてやりました

それで今確認したところ姿が見えない

まさか・・木をそっとめくってみるとそこにいるじゃないですか

ゆすっても叩いても反応しなかったのにこれは一発やられた(笑)

 

クワガタに愛情がある事はないと思うのですが

二人をが寄り添う姿を思い出すと実は人間が勝手に愛情がないと思っているだけで

深い愛情があるのかもしれません

生き物はつがいが基本なのだから人間の価値観だけで判断するのは間違いなのかもしれません

生き物は全て真心でつながっているそう信じたいですね

 

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